愛善の道/祭/霊主体従/火と水  梅園 浩先生 NO.2

○愛善の道

 聖師様は、「万有と道」ということで、いろいろと文章でもお示しになられておりますが、愛善の道、大本の道と言われているお歌の中で、非常にわかりよくお示しくださっておるわけです。

愛善の道は宇宙に充ち満ちて

神の心を証しゐるかも

賑 (にぎ)はしく家富み栄えゆく家は

皇 (すめ)

大神の道を歩める

道という言葉が出てくるわけですが、最初の歌にありますように、愛善の道、いわゆるこれは皇 ( すめ ) 大神の道であり大本の道なんです。その愛善の道というのは、宇宙に充ち満ちて神の心を証しておると。愛善の道というのは、聖師様によって明らかにされたとは言いながら、聖師様が作られた道では決してないわけです。

宇宙が始まる時から、もうその道に従って宇宙が造られ、その道によって、宇宙が今、生成発展、生成化育を続けてきているものなんです。それは、そのまま大自然の法則であり、天地自然の法則なんです。それが愛善の道と言われるものであり、皇大神の道で、それを心を潜めて見ていくときには、その大自然の道の中に神様の心というのが歴然として存在しておるわけです。

 だから、三大学則というのがありますが、その中で「活物の心性を覚悟して、真神の霊魂を思考すべし」と書かれていますが、これは、別の角度からお示しくださっている言葉ですけども、要するに、大自然の中に存在しているあらゆるもの、これが愛善の道によって存在せしめられているのであって、その存在そのものを心潜めて見るときには、その中身、神様の心がどういうものかということがわかるということを、こういう言葉で教えてくださっています。

人間がその皇大神の道というか、愛善の道、その道をたどっていけば、自ずから家は賑わしく家は富み栄えていくんだということです。私たちは、何も家が富み栄えていくのを目的に信仰しているのではないけれども、神様の道、愛善の道をたどって、それを生活の上で実践していけば、自ずから家は無限に栄えていく、それが、いわゆる万有と道の関係なんだということが教えられているわけなんです。

ですから、私たちが、個人的にも、あるいは、社会的にも、あるいは日本の国民として、さらには、全人類の一人として、この四大綱領に示される道をたどることによって、一人ひとりが幸せになり、あるいは健康になり、一つの社会は平和になり豊かになり、そしてまた、国も人類もそういう形で神様の幸わいを受けていきます。

 世の中にいろいろな災難が起きる、あるいは、災いが相次いで起きる。そういう時に考えなくてはならないことは、我々が人類の一人として、あるいは国民の一人として、あるいは社会の一人として、神様の道に外れた行いというか、そういう行為をしていないかどうか、これは反省してみなきゃいかんということになってくるわけです。だから、聖師様の教えである愛善の道、皇大神の道に従っていけば、自ずからうまくいくようにできているんだと。それがうまくいかないということは、自分がやはり道に外れてはいないかということを考えなくちゃいかんと。それに気づけば自ずから道は開けていくよということを教えてくださっているわけです。

○祭

 四大綱領の第一が祭ということですが、祭というその中に惟神の大道が書かれていますし、四大主義のところにいくと、楽天主義のところで天地惟神の大道というのが出てくるんですが、四大綱領の祭のところに出てくる惟神の大道そのものが四大綱領の本質を表しておられるわけです。

宇宙が始まる時から、また、それ以前から自ずから神様の御心の表れとして表現されている大道が惟神の大道であって、実は、四大綱領そのものが惟神の大道であって、この中で特に祭は、惟神の大道というふうに説明してあるわけなんです。

○霊主体従

 祭のことについては、既にいろいろな機会でお聞きになっていると思うんですけれども、霊界物語の一番最初の発端をまた読んでいただくといいと思いますけれども。神様は宇宙を造られる時に、一つの原理でもって造られておる。その原理とは何かというと、すべて宇宙は霊が元で体が末となっていると書かれています。

そして、身の方面、物質的現界の改造を断行されるのは国祖大国常立神であり、精神界、神霊界の改造を断行されるのは豊国主神の神権であると。ゆえに、宇宙一切は霊界が主であり現界が従であるから、これを称して霊主体従というのであると。霊主体従の身魂を霊の

本の身魂といい、体主霊従の身魂を自己愛智 ( ちしき )の身魂という。こういう説明がありますが、神様が宇宙を造られる時には、霊と体との二元のものを霊主体従の原則によって結び合わせて宇宙を造ったと。神様が、霊と体と二つのものを霊主体従の原則によって造られたのが宇宙なんだと。だから、宇宙の中で人間が生きていくときに霊主体従の原則で生きることが幸せに生きる、平和に生きることにつながってくるんだということを教えてくださっているんです。

 ですから、霊界物語の一巻から十二巻までは霊界物語のタイトルが霊主体従というんです。これは宇宙の大原則を示している。その霊と体とからできあがっている。しかもそれが、霊主体従という原則で結び合わされている。そのことが実は、祭の精神そのものなんです。

祭というのは、私たちが神様をお祭りするときいうんですが、広い意味で言えば、宇宙そのものが霊と体、あるいは、火と水という言い方をされる場合もあります。陽と陰という言い方、左と右という言い方、人間の世界で言うと、男と女という言い方をされます。

見た目には、相入れない違った性格を持っているように見える二つのものが結び合わされて、実は宇宙というものを造っているし、人間社会というものを造っている。大自然というものを造っているんだと。そのことを、まず基本的に覚らなければいかんということです。これが、祭のところで説かれているわけです。しかも、惟神の大道というのは陰陽二元があるというだけでなくて、それが霊主体従の原則で結び合わされているということを教えていただいている。それを大事にしなきゃならんと思うんです。

○火と水

考えてみると本当に不思議なことですが、人間が計算するわけではないんですが、だいたいいつの時代でも特別に戦争さえなければ、人間の世界にある男と女という両性が、だいたい同じような人数でバランスが取れているということを考えてみたら不思議なことです。

それから陰陽二元で成り立っている。火と水とで成り立っている。火と水というと、火は上に燃え上がるものだ、水は横に流れるものだと普通は思うわけです。実際はそれは反対なんです。 

本質的には火は横に這うものだと言われ、水は縦に流れるものです。ところが、なぜ水が横に流れて、火が縦に燃えるのかということについては、火と水が既に調和している姿が現れているからそうなるんだと。本来、火は横に這う。それから水は縦に流れるのが本質なんです。火と水が調和したときに、調和の度合いによって、水は横に流れるし、火は縦に燃える。

だから、それが一番よくわかるのが、水からどんどんどんどん温度を取っていく、火を取っていく、火の働きを取っていく、つまり温度を下げていくわけです。そうすると水の本性が現れてくる。一番よく現れるのが霜柱です。霜柱は横にはないわけです。縦にずっと立つのは水の本性を表している。それに熱が加わり、火と水が調和して火が働いているときは、横に働いている。水の本質は縦だというんです。

火でもそうです。燃え上がる時は水、水分があるから縦に炎が上がるんで、溶鉱炉のようなところで、水分がどんどん減って熱がぐうっと上がっていきますと、火は横になめるように這う。これが火の本質だと言われているわけです。

ところが、水がしょっちゅう立っていたんでは困ります。また、火が横に這っていたんでは困るんです。火は縦に燃えてくれないと風呂もうまくわかないし、水も横になってくれないと、舟も使えない。それは火と水の調和があって初めて、本来役に立つ働きが現れてくるわけです。その姿を見ていくことが大事です。

 だから、大本の祭式の中で柏手をうつ時に、必ず右手をこう引くのは、それを表しているわけです。左と右があって、それから、こういう形で右手を引くというのは、霊主体従の原則によって霊と体とが結び合わされている姿が働きとして出てくる時に、初めてタカという音が出ると言われています。

タ、カが集まってタカという、陽と陰とが集まってタカという音が出る。我々が聞くとパーンと聞こえるんですけれども、聖師様は、言霊学上からいうと、タカと鳴るんだと言われているんです。必ず、指、一つか二つ引いて、必ずこう打てば出る。

 いくら左利 ( き ) きだといって、左手をこういうふうに引くと天地の法則に反するということなんです。だから、右利きであろうと左利きであろうと、柏手を打つ時は右手を引くというのは、これは宇宙を造られる時の神様の原理なんだということなんです。それを我々は忘れたらいけないわけで、祭の本義になっておるわけです。

祭というのは、相対的なものが釣り合っているときの状態、調和しているときの状態、和合している状態、これが祭の本義だと言われるのが、そういう意味です。昔

から日本では、陰陽二元が結び合わされる、結び合わす力というのを結びの力と言っています。そして、結び合わされることによって、そこからまた新しい力というものが湧いてくるということを教えておるわけです。

大本柏分苑

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