『霊界物語』は皆日本の事 (3-1)

『霊界物語』は皆日本の事である。アメリカや印度の事にしてあるが、皆日本の事である。今まで信者を騙《だま》してあったのや。真面目に筆記しているので、あまり可笑しいので笑っていた。印度に東西百里南北二百里というような湖はないし、茶の湯(第六十八巻第四章「茶湯の艶」参照)をしたりはしない。何とか言うたら霊界ではそうなっていると言うつもりであった。密意を含めてあるから判らぬのである。アメリカの名や印度の名やまぜこぜにしてあったが、有名な宣伝使は皆日本の名だ。エルサレムは綾部の事で、河鹿川(峠)は何鹿《いかるが》郡のことだ(『霊界物語』第三十九巻乃至第四十三巻参照)。琵琶の湖や呉の湖や瀬戸の湖と書いてある(『霊界物語』第十二巻参照)。今はワックスで、和国の主でワックスや。強きを助け弱きをくじくのや。いまは金盥《かなだらい》を叩かれているところだ。そんなこと判ろうものなら大事件になるから判らぬように書いてある(昭和二十一年三月二十二日午前九時)『新月の光』。

●耶須陀羅《やすだら》姫とは皇女和宮

耶須陀羅姫の「陀羅尼《だらに》、梵名《サンスクリット》ダーラニーとは、仏教の呪文の一種で、「記憶して忘れない」という意味です。尼《に》を文字通り尼《あま》と考えれば、「ヤス」は「和」ですから、記憶して決して忘れない「和宮(尼)」となり、耶須陀羅姫が皇女和宮であることが明かされるわけです。耶須陀羅姫の許嫁がセーラン王であるとわかると、セーラン王とは、聖師の実父、有栖川宮熾仁親王であることがわかります。ただし、岩倉具視とみられるカールチンの娘、サマリー姫〈堀河紀子〉を娶《めと》ったところを考えると、孝明天皇にもあたります。

聖師は一人の人に複数の人を当てはめられることがあります。たとえば、トローレンスという名前は、トロッキー、レーニン、スターリンの三者を一緒にまとめたものです。同様に、セーラン王の中に、孝明天皇と有栖川宮熾仁親王の二人を投影しています。孝明天皇と熾仁親王が重なるということは、孝明天皇の正統な継承者は熾仁親王だと暗示したことになる。

聖師は、両者に同一のセーラン王という役柄を与えることで、両者の解釈を困難とし、この件が当局に見抜かれ、大事件になることを避けた。大本弾圧下、あるいは弾圧後、信者が独自に『霊界物語』を解釈するのは危険すぎたから、独自の解釈を禁じ、すなおにありのままに読むことを指示しました。しかし秘密の「秘」は必ず示すと書く。神秘の扉はいつかは開けられる。

●『霊界物語』と歴史を照合し、実在する人物を当てはめた

本論考には、『霊界物語』の神名に替えて、具体的な人名や地名を盛り込み当てはめました。

『霊界物語』の本文より、「セーラン王」は、和宮(ヤスダラ姫)との関係で兄を示す時は、孝明天皇、または陛下、許嫁《いいなずけ》を示す時は、熾仁《たるひと》親王と記載しています。

カールチンは岩倉具視、またサマリー姫は、孝明天皇の内侍《ないし》であった岩倉具視の実妹、堀河紀子《もとこ》が相応。しかし熾仁親王との関係では、皇女和宮降嫁後も、和宮の存在が脳裏を離れず、親王が婚約を遅らせた徳川貞子なのかもしれません。

鬼雲彦は、婆羅門《ばらもん》教の大棟梁、大教主として大黒主と名乗り、鬼雲姫を妻としますが、鬼雲姫は「昭憲皇太后」の可能性があります。昭憲皇太后は病弱で実子はなかったが、夫明治天皇には寵愛を受けておらず、かつその薨去《こうきょ》にあたっては、皇后でありながら劣位の皇太后の名を諡《おく》られています。石生能《いその》姫は、大正天皇を生んだ柳原愛子が相応でしょう。

そして、入那を京都、テルマン国を関東、また江戸と見ています。テルマン国は霊反しで「ホツマ」の国ですから、秀妻の国、日本(日本の東)です。四九巻第八章からテルマン国の西に位置すると考えられるのが入那の国、京都。「イル」は「日」(韓国語)那は「地」です。

ヤスダラ姫は、「皇女和宮」であり、清照《きよてる》姫は「和宮の替玉」です。四一巻の一八章は、「替へ玉」の章。…セーリス『あのまア、清照姫様のお美しい事、ヤスダラ姫様そっくりですわ。ようまアお顔も御覧になったことがないのに、それほど似るように造れましたねえ』〈清照姫はヤスダラ姫に似せて造られた〉。

そしてリーダーは、聖師の冠句の師匠、度偏屈烏峰《どへんくつうほう》宗匠朝寝坊閑楽、その娘が聖師の恋人であった八木弁である八木清之助がふさわしいと思います。八・一八の政変の時の志士であり、皇女和宮が江戸から都へ帰る途中に暴漢に暗殺された際、その遺骨の一部(左手首説あり)を郷里亀岡の千代川町拝田に運び、和宮を五輪の塔に祀った…。桂小五郎〈木戸孝允〉を禁門の変の時、千代川村拝田の自宅のわら小屋に匿《かくま》い、但馬、出石へ逃がしたのが志士である八木清之助です。リーダーは四一巻では、ヤスダラ姫館の取締であり、年若き綺麗な、万事に抜け目なく立ち回る利口な男子で、八木清之助と致します。ヤスダラ姫の忠誠無比な下男であり、セーラン王側近く仕えます。

マンモスは孝明天皇を忍者刀で暗殺したという暗殺説がある伊藤博文に近いと思います。

〈なお大黒主命の地位である大棟梁とは、三十三階級あるフリーメーソン・マッソンの位階であり、十二位が建築の大統梁、二十位が崇高な大棟梁。大黒主命自体は、日本国の支配者でしょう。〉

右守は右大臣、左守は左大臣と考えました。クーリンスはヤスダラ姫の父という意味では仁孝天皇ですが、孝明天皇の時の左大臣、一条忠香《いちじょうただか》の可能性もあります。一条忠香は、皇女和宮としてその姿が写真となった替玉柳沢明子の父ですから、和宮の父という言い方は微妙です。ちなみに、和宮のもう一人の替玉と想定される南部郁子《なんぶいくこ》は、夫 華頂《かちょう》宮博経《ひろつね》親王が孝明天皇の猶子《ゆうし》〈かつ徳川家茂の唯一の猶子〉となっています。和宮の替へ玉という意味では『霊界物語』では清照姫に相応します。玉山峠でランチ将軍の軍勢に襲撃されますが、母親黄金姫とともに狼に救われます。婆羅門教の副棟梁、鬼熊別の子供で、三五教の神力無双の宣伝使です。テルマン〈江戸〉国の毘舎《びしゃ》シャールは皇女和宮の夫、徳川家茂に相応します。今回の新しい試みは、『霊界物語』の人名を必要によりそれらの人に替えて読み込んでみたことです。

大本柏分苑

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