クリスチャンから大本信徒へ、教えの真髄を覚る 梅園浩先生( NO.7)
〇クリスチャンから大本信徒へ
今、山口県の下関に、彦島という町があります。そこに三十いくつで若い人ですが、萩焼の窯を開いた大谷さんという方がおるんです。私も親しくしておる人ですけれど、その方、実はクリスチャンだったんです。クリスチャンだったんですけど、ある時に、ぐるっと大本の信者になったんです。そのなるきっかけが非常に面白いのです。
熱心なクリスチャンです。ところが、バイブルの中でわからんところがいっぱい出てくるというんです。牧師さんに聞いてもわからんところがあるというんです。ところで、同じ所で楽焼きの茶碗を捻りながら、同じ職人仲間で話していると、そういう問題を話しながら作ることがあるんです。バイブルに出てくることは、ああいうことやろうとか、こういうことやろうとか、これわからんのやとか話していると、一人、年配の職人なんですけど、それはなあ、こうやというわけで、牧師さんに聞いて教えてくれんことを、ごくわかりよく話してくれるんです。面白い人やなと思っているうちに、どうも普通の人と違うから、キリスト教の人かと聞いたら、いや違うと言う。何の信仰しとるんやと聞いたら、実は大本の信者だと。こういうわけです。
大本の教えというのは、キリスト教の教えまで教えてくれるんかと言ったら、いやそうじゃない、大本の教典で霊界物語という本がある。八十一巻八十三冊あるんだが、その中には、仏教のこともあれば、キリスト教のこともあるんだ。実は今言った自分の答えは、霊界物語という本の中の受け売りなんだというんです。
それから、彼はまあ、びっくりしまして、いっぺん、その物語というものを見せてくれと訪ねて行ったんです。山口本苑の中の宮野支部というところの、藤村さんという支部長さんだったんです。職場では大本の信者という話は一つもせんわけで、知らなかったのです。
ところが、たまたまこの若いクリスチャンの大谷さんが藤村さんに疑問をぶつけて、ポンと答えてくれるのが図星だったというんです。そして、その種が霊界物語にあっというわけで、今度は霊界物語に取り憑かれました。クリスチャンの大谷さんが物語ファンになりまして、八十三冊をひとまとめにして買いまして、ついでに、大本の信者になった。熱心にやっておられる。
結局、自分がクリスチャンとして本当に勉強していこうと思うと、物語を読ましてもらう方が一番いいと思ったんです。バイブルというのは信仰に導いてくれる入門の書である。さらに、それにとどめを刺すのは霊界物語だということに気がつき、今、熱心に物語を読んでおられるんです。
〇教えの神髄を覚る
これは、クリスチャンだけでなくて、仏教の方であっても同じことが言えると思うんです。仏教で行き詰まったことを、大本の中で解決されるということがよくあるわけです。だから、聖師様に、クリスチャンだとか仏教の人だとかが訪ねてきて、聖師様とよく問答をして、問答しているうちに聖師様にたいへん感化されることがたくさんあったわけです。
だから、あの真言宗の丸山貫長は、聖師様は救世主だということを、しまいには確認したんです。真言宗の坊さんです。そういう人なんかには、聖師様は、仏教者だといって立て分けはされていないのです。聖師様から見れば、たとえ仏教の坊さんであっても、本当のお釈迦さんの教えの神髄を覚る。そういう人であれば、瑞の御霊の大神様からすれば大本の宣伝使なんです。
牧師さんでも、本当にキリスト教の教えの神髄を覚っている人は、瑞の御霊の大神様からすれば大本の宣伝使なんです。そういう感覚で聖師様はすべての人に接しておられます。大本の中で、大本の教え、聖師様の教えというのは、他の教えと万教同根で同じですよというのではなくて、あらゆる教えは、正しい教えであるならば、全部、里帰りをする。いわば母なる教え、それが大本の教えであり、霊界物語がその教典なんだという、その自覚に我々は立たなければならないと思うんです。
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