霊界物語口述開始百年に向けて
~宣教の御用に勤(いそ)しむ~
〔令和2年12月22日 藤井 盛〕
〇霊界物語〔拝読録音〕のインターネット配信
私の投稿「霊界物語の全巻録音」が、『愛善世界』誌平成三十年三月号に掲載された。加えて、この音声データを皆さんにお譲りすることも紹介していただいた。
私はこの霊界物語の音声データを、昨年令和元年十一月からYouTubeでインターネットに配信している。
また、外国の人にも聞いてもらおうと、表題に「reikaimonogatari」を入れた。出口王仁三郎聖師が、確か、霊界物語の良さは外国からわかってくると言われていたと思ったからである。
先日のテレビ番組で、日本語を習っているヨーロッパの女性が、インターネットで落語に興味を持ったというのがあった。番組では、動画を見ながら落語を覚えた女性が日本に渡って来て、三遊亭円楽に落語を習っていた。ひょっとすると、私の霊界物語の拝読録音を聞いた外国の人が、霊界物語を学ぶために綾部にお参りに来るかもしれない。
配信は、人々が関心を持ちそうな霊界について示された第四十七・四十八巻から始めた。現在、これらに加えて第一巻から第四十四巻までと、第六十七・六十八巻、入蒙記の計四十九巻分を配信している。
来年令和三年は、出口聖師が大正十年に霊界物語の口述を始められてから百年に当たる。この記念の年に残りの三十三巻分を配信し、全世界に向けて全巻配信を成し遂げたいと思っている。
〇逆輸入される霊界物語
此(この)神書(みふみ)若(も)し無かりせば地の上に弥勒の神代(みよ)は開けざらまし 〔出口聖師のお歌 以下同じ〕
ゐくたびも繰返し見よ物語神秘のかぎはかくされてあり
血とあぶら搾るがごとき心地してわれは霊界物語あみぬ
大本神諭にも「みろくの世とは、みろく様の教えどおりの世とすること」【註】とあるように、霊界物語は、天祖たるみろく様が国祖国常立尊の輔佐神として地に降られて、著された御教えである。
けがれたる此の世の泥をすすがむと瑞の大神天降(あも)りましけり
【註】大本神諭
是れからは昔の根本の始まりの、ミロク様の教どうりを致すから 〔大正五年旧五月十八日〕
古き世の根本のミロク様の教を致さな成ら
ん、世が参りて来て 〔大正五年旧九月五日〕
さて、先に霊界物語の良さは外国からわかってくると述べたが、改めて関係箇所を探した。皆さんにも聞き二箇所あった。左の二つの文章の主旨は同じだが、同じ言葉が使われていないのには驚いた。しかし、どちらも極めて辛辣である。
邦人は如何に深遠なる真理と雖も、泰西人(たいせいじん)の口より筆より出でざれば、之を信ぜざるの悪癖がある。故に如何なる高論卓説と雖も、一旦泰西諸国に輸出し、再び泰西人の手を借りて、輸入し来らざれば、信ずること能はざる盲目人種たることを、我々は大に歎く者である。此物語も亦一度泰西諸国の哲人の耳目に通じ、再び訳されて輸入し来る迄は、邦人の多数は之を信じないだらうと予想し、且つ深く歎く次第であります。
〔第三十二巻第一三章「平等愛」〕
日本人の通弊は何事も外来品を尊重し、自国品を軽視するを以て文明人士の採るべき態度となし、如何なる哲理と雖も、外人の口と手を通したものでなければ信じられないのだから、実に困つたものである。この霊界物語も右に列挙せる欧米学者の口より出で手に成りしものならむには、軽薄な日本人には或は尊重され歓喜を以て迎へらるるであらうが、惜しむ可し、純粋なる日本人の口より出でたるを以て邦人には顧みられないのである。
〔第四十八巻「総説」〕
盲目人種とか軽薄な日本人とか、腹をすえかねたような出口聖師の嘆き方である。海外で訳されて逆輸入されるまでは、霊界物語は日本では広まらないというのである。また、次の大本神愉も同様のお示しと思われる。
明治二十七年旧正月三日
燈台下は真暗黒。遠国から判りて来て、アフンと致す事が出来るぞよ。
〔第六十巻第二〇章「三五神諭その一」〕
御教えに接していながら、灯台下にいるようなことにはならないようにしたいが、出口聖師は、霊界物語を拝読しない三代直日教主様に対して、悪の鏡などとたいへん厳しい言葉を「錦の土産」に残しておられる。
三代の御用が辛くて勤まらぬのなら遠慮は要らぬ好きな様に致すが宜いぞよ。五六七の世の宝を暗い穴へ陥れようといたすやうな悪の身魂はモウ此上は神界の帳を切りて万古末代の悪の鏡といたすぞよ。
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